随分とまた、時間が空いてしまいましたが29日のご報告(続き)です。

海水をたっぷり含んだ泥の中から出てくるイスは、錆びてボロボロですねぃ・・・

店舗内から運び出すと同時に、必要なものを選り分けていく作業です。

泥掻きよりもラクできると思って、
『ハイ、ハァ~イ ♪』 なんて仕分け作業に挙手したんですが
2秒後には、あまりの寒さに
『動イテイル方ガマシダ!』 なんて、柔らかな後悔をしていました。
人間、マジメに生きなきゃダメですねぃ・・・ズルなんかすると、すぐにヒドイ目に遭っちゃいます。
チナミに休憩時、汗をかいたオサムの髪が作業を止めたとたん、みるみる凍っていきました(*_*)
ボクがズルしてた間に、仮の集積所もきれいに片付いていました!

そこで、一時的に外へ運び出していた店舗内のものを一斉に移動!

このクマちゃんはナンか担いでる姿が似合いますねぃ・・・捲れ上がったビブスも
色っぽいぜ ♪
店舗内の物を運び出した後は、ひたすら泥掻きでございます!

ここにきて、やっと2階へと上がれる階段がその全貌を現しました!

2階は津波の被害も少ないだろうし、撤去等の力仕事もさほど無く
残された想い出の品を選り択るのが主だと、勘違いしていたボクは
ガサツなヤロメラより女性陣の方が適任だと決めつけていました・・・
そこで女性陣だけでの作業をお願いして、2階へと上がって頂くと・・・

呆然とする彼女たちの目前に拡がるのは、惨憺たる光景でした・・・

震災直後のまま、時間が止まってしまった室内・・・

2階にもかかわらず、堆積している泥・・・

ガラス戸に残された水痕は、当時の津波の水位の高さを物語っています・・・

震災から10ヶ月以上経っても、未だこんな状況なんです・・・
これまでも復興が遅れている地域や、手付かずの場所を敢えて作業させて頂いてきたのですが
ここ数ヶ月は屋外での撤去作業が続き、建物内での片付け作業がなかったという事もありますが
実際にこのような光景を目の当たりにすると、身につまされる想いが込み上げてきます・・・
【瓦礫】ここでそのように呼んでいいものなのか・・・
今までご報告をする度に苛まれてきたことなのですが、ボクたちが【瓦礫】と呼んでいるものは
被災者の方々にしてみれば全てが想い出の品であって、生活を共にしてきた大切なものです。
屋外での作業時、家具や家電製品といったものでも大きく破損したものであれば
『これはもう使えないものだ・・・』 と、自分に言い聞かせ撤去することもできますし
ましてやコンクリート片や木片といったものに姿形を変えてしまったものに関しては
『前に進むためには片付けるべきだ・・・』 との思いから、あまり躊躇などせずに
撤去することができるのですが、このようにまだ生活感が残っている状況ですと
正直、躊躇してしまいます・・・
辛い時も悲しい時も・・・そして何より幸せな団欒を家族で囲んだ食卓は、廃棄していいのか?
無造作に転がっている湯呑も、いつもお父さんが使ってたお気に入りだったんじゃないのか?
たぶん・・・否、SxTxU の活動に参加してくれているミンナがこのような想いに苛まれながら
作業してくれていると思います・・・上からといいますか、生意気な言い回しに聞こえてしまう
かもしれませんが、なるべく少しでも多くの想い出の品を残してあげたい・・・切に願います。
ここで女性陣だけでは厳しいので、ヤロメラも投入です!

室内のものをベランダから運びだしぃ・・・

2階も随分と片付いてきましたね!

同じ頃1階も半分ぐらいは、堆積してた泥を掻き出しました。

しかし残念ながら、午前中の作業時間はここで終了となってしまいました・・・

陸前高田では、ケッコー自由にボクたちのタイミングで作業させて頂いていたのですが
初の気仙沼での作業です、
『まだまだイケるぜっ!』 なぞという輩根性は封印しました!
さて、待望のランチタイムでございます!
ハラペコなヤロメラは、我先にと並んでいますねぃ・・・

副菜だって、これでもかっていうぐらい盛り付けていきます・・・

そして、食べてる時はチョー真剣!

って、甘栗太郎が真剣な眼差しで見据える先では・・・
モンモンが、怒られてただけでしたぁ ♪
なんで怒られていたんですかねぃ・・・?
モンモンが持ってるカラの器を見るとぉ・・・食べ過ぎぃ?
ボクもカレが3回おかわりするところまでは、見てたんですけどぉ・・・
モンモン・・・
なぁ、おっかねぇーべ?
調子んノッてんと、背骨抜かれんぞっ !?
ゴメンナサイして、サッサと午後の作業に出んべぇーよ!
ということで、午後の作業現場はこんな感じのところです・・・

津波で作物が育てられなくなった畑の、復活作業です。
瓦礫の撤去作業と同時に、表面の塩を含んだ堆積泥を取り除いていくのですが
地表から20cmぐらいは凍土となっているため、スコップが巧く刺さりません・・・

予想以上に、凍土に梃子摺っているとぉ・・・
『ツイストなら掘れんじゃね?』 なんて踊り出す輩が出てくる始末・・・

然しながら、このツルハシで砕いていくのが一番堅実なんですねぃ・・・

基本的にボクは、石橋を叩いても渡らないタイプの生き物です・・・
砕いた凍土をスコップで掬う、福田ブラザーズ!

今回は雪の影響もあり参加者の数がいつもの半分ぐらい、37名ほどだったため
いつもはカメラマンの福田兄ちゃんも、カメラを置いての大奮闘でございました!
削り取った泥は、ニャンコ部隊が集積所へと運びます!

このネコ係り・・・泥濘に足を取られて大変なんです。
このマルコメ然り、間違いなくヤングの仕事ですねぃ。
ニャンコ部隊壱号機、初参加の宮入クンなんかヤングパワー全開でございます!

運ぶだけでも大変なのに、この粘着力で掻き出すのも一苦労・・・紛う方なき、ヤングの仕事です!

とは云っても、この二人も40オーバーなんですけどねぃ・・・
まぁでもボクよりは全然若いので、ヤングということでね ♪
基本的に息切れしてるおんちゃんたちは、こんな感じで潮干狩りみたいな事をしていました・・・

さてもう一班はと申しますと、家屋があった場所での瓦礫撤去作業です。

こちらは今回初参加となった、平塚クンの奥方様です。

平塚クンは毎回参加してくれているのですが、実は二人とも被災者なんです。
津波で自宅を流され、ご親戚の方の元へ身を寄せながら参加してくれてます。
エライでしょ !?
自分たちだって大変なのに、毎月参加してくれてるんですよ!
しかも自分たちの地元は女川なのに、それ以外の被災地のために!
ボクが彼らの立場だったら、そういう風に出来たりするのかなぁ?
頭が下がりますよねぇ・・・スゲェ人って沢山いるんだね、世の中!
こちらで一人、瓦礫を運んでるエリちゃんも歌津で実家が被災してます・・・

エライよねぇ・・・トシくんと一緒に、毎月欠かさず参加してくれています!
このエライ二人を見た後に、この茶坊主たちを見るとガッカリしますねぃ・・・

女子が一人で運んでいるのに、2匹で運んでるんですよぉ !?
しかも大変そうな演技が巧い・・・劇団にでも入ってんのかぁ?
そして劇団といえば、このオトコ・・・

実のところコレ電話なんか、掛かってきてないんですよ !?
電話してるフリしてると、サボれると学習したみたいなんです !!
悪いコでしょ?義務教育からやり直させてやろうかなと思った矢先ぃ・・・
依頼者の方から、暖かいコーヒーの差し入れを頂きました!

と同時に、本日の作業も終了の時間となりました。

この方が本日の依頼者、小松さんです。

小松さんから震災当時のお話や、今日に至るまでの心情の変化など貴重なお話を拝聴させて頂き
改めて東日本大震災の規模の大きさ、そして今もなお影を落とす被害の甚大さを痛感いたしました。
白のニット坊やの表情からも、その凄惨さが窺えます・・・

緑色の血が流れているべいびぃでさえ、この表情ですからねぃ・・・

ただ、悪い事だけじゃありません!
途方に暮れ長い間放置してた畑で、また作物を作られるそうです!
しかも今回削り取った土は廃棄されず、最新のバイオ技術により浄化され
またこの畑に戻ってきて、新しい生命を育むために再利用されるそうです!
被災地の瓦礫等の行き場が物議を醸し出している中、当地で再利用できるのはなによりですね。
気仙沼は漁業の町、復興も漁業が主として進み農業に関するものは大きく遅れていたそうです。
それがここへきて、少しずつでも農業に目が向けられ始めたということは、喜ばしいことですね。
さて此度も最後まで長々とお付き合い頂き、誠にありがとうございました。
最後になりますが、今月も沢山の支援金を頂きましたので
この場を借りて、その内のいくつかをご報告させて頂きます。
まずはクレイジーケンバンド友の会様、横浜中華街スージーウォン様
ボルボ全日本煉瓦組合様、そして剣さんから合計¥365,195を頂きました。
そして
ROLLING CRADLE 様から¥183,750お振込頂きました。
またRUDIE’S から¥28,500、EROSTIKA から¥17,850を
それぞれ1月分のT-シャツとポスターの売り上げとして頂きました。
それといつもお世話になっている、吉祥寺にあるスタジオにリハで伺ったところ
そこのオーナーさんから、『重いだけで、中身は大して入ってないけど・・・』 って
口いっぱいまでコインがぎっしり詰まったスープ?かなんかの缶を頂きました。
目に見える遣い道をしてくれるところにって、託してくれたんです・・・
オーナーさんっていうのは、容姿も物腰も立ち振る舞いといったものも
ボクたちとは真逆に位置する方で、たぶんボクたちのような生き物は
あまり得意じゃないんじゃないかなぁ?・・・そんな感じの方でしたので
ボクたちを信用して託してくれたお気持ちがナニより嬉しかったです!
もちろん募金下さったり、グッズを購入し支援下さる皆様のお気持ちは
等しく嬉しい事ですし SxTxU 一同、心より感謝いたしております!
我々をご支援下さるすべての方々に、この場を借りて御礼申し上げます。
震災の記憶も薄れゆく中、今でも皆様から頂く多くの善意のお気持ちは
ボンクラなりに考え、今後も被災地のために大切に遣わせて頂きます。
おバカばかりの集まりではございますが、今後とも宜しくお願い致します。
追伸
今週末の活動にご参加頂ける皆様へ
一昨日、気仙沼復興協会様からご連絡があり、今週末の作業内容は
3月11日に行われる慰霊祭で使用する、竹灯篭作りとなりましたので
当日はあまり体を動かさない分、十分な防寒対策をしてご参加ください。
また、くれぐれも道中お気をつけていらしてくださいまし!